ｷﾀ━━━━｡ﾟ+.ヽ(´∀`*)ﾉ ﾟ+.ﾟ━━━━!
ついに来た！
待ちに待ったこの映画！
願わくば前作「飛んで埼玉」のリバイバル上映を望んでいたが叶わなかった。
何度観ても面白いし、笑えるし、泣ける(笑い泣き)。
その続編、期待値が上昇しまくっていることを感じざるを得ません。
あらすじ
埼玉県内の田舎道を、1台のワゴン車が与野在住の家族を乗せて、熊谷に向かって走っている。
カーラジオからは、埼玉のご当地ソング「人生たまたま…さいたまで」に続き、DJが語る「埼玉にまつわる都市伝説・第Ⅱ章」が流れ始める――。
その昔、東京から蔑まれていた埼玉県人が、壮大な茶番劇の末に通行手形を撤廃し、関東に平和が訪れた。
埼玉解放戦線を率いる麻実麗(ＧＡＣＫＴ)と壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、さらなる平和を求めて活動(＝日本埼玉化計画)を推し進めていたが、埼玉県人は横の繋がりが薄いという問題が浮上する。
麗は埼玉県人の心を1つにするために、越谷に海を作る無謀な計画を打ち立てる。
美しい白砂を持ち帰るために、百美を残し、和歌山県の白浜を目指して解放戦線のメンバーとともに大海原に出るも、船が嵐に巻き込まれて難破し、麗は独り和歌山の海岸に漂着する。
そこで麗は、滋賀解放戦線の桔梗魁(杏)と運命的な出逢いを果たす。
当時の関西は、大阪府知事の嘉祥寺晃(片岡愛之助)、その妻の神戸市長(藤原紀香)、京都市長(川﨑麻世)らの支配下にあり、滋賀県人、和歌山県人、奈良県人らが非人道的な扱いを受けていた。
白浜も大阪人のためのリゾート地になっており、通行手形のない者は入ることができず、そこには和歌山解放戦線のリーダーである姫君が囚われていた。
桔梗は姫君を、麗は嘉祥寺に囚われた仲間たちを救い出そうとするが、麗もまた嘉祥寺の手中に落ちてしまう。
嘉祥寺が恐ろしい計画を企てていることを知った麗と桔梗、そして百美たちは、暴走する嘉祥寺を阻止することはできるのか……!?
そして、この事態は日本全国をも巻き込む誰も予想だにしなかった史上空前の東西対決へと発展していく！
鍵を握るのは「琵琶湖」？
埼玉の、日本の命運やいかに――!?
上映劇場
前作「飛んで埼玉」
この「飛んで埼玉～琵琶湖寄り愛をこめて～」をより楽しむためには、前作「飛んで埼玉」を観ることをオススメする。
あらすじ
埼玉県の農道を、１台のワンボックスカーがある家族を乗せて、東京に向かって走っている。
カーラジオからは、さいたまんぞうの「なぜか埼玉」に続き、DJが語る埼玉にまつわる都市伝説が流れ始める――。
その昔、埼玉県民は東京都民からそれはそれはひどい迫害を受けていた。
通行手形がないと東京に出入りすらできず、手形を持っていない者は見つかると強制送還されるため、埼玉県民は自分たちを解放してくれる救世主の出現を切に願っていた。
東京にある、超名門校・白鵬堂学院では、都知事の息子の壇ノ浦百美(二階堂ふみ)が、埼玉県人を底辺とするヒエラルキーの頂点に生徒会長として君臨していた。
しかし、アメリカ帰りの転校生・麻実麗(GACKT)の出現により、百美の運命は大きく狂い始める。
麗は実は隠れ埼玉県人で、手形制度撤廃を目指して活動する埼玉解放戦線の主要メンバーだったのだ。
その正体がばれて追われる身となった麗に、百美は地位も未来も投げ捨ててついていく。
２人の逃避行に立ちはだかるのは、埼玉の永遠のライバル・千葉解放戦線の一員であり、壇ノ浦家に使える執事の阿久津翔(伊勢谷友介)だった。
東京を巡る埼玉vs千葉の大抗争が群馬や神奈川、栃木、茨城も巻き込んでいくなか、伝説の埼玉県人・埼玉デューク(京本政樹)に助けられながら、百美と麗は東京に立ち向かう。
果たして埼玉の、さらには関東の、いや日本の未来はどうなるのか――！？
埼玉県人体験：オーパークおごせ
TikTokでこんな動画を見つけた。
調べてみると「オーパークおごせ」で開催とのこと。
以下、一部を書き出し。
- 部屋：埼玉県人の家を再現した客室「おんぼろグランピングルーム」
- 食事：埼玉ディス＆郷土愛あふれる特別コース料理「日本埼玉化計画コース」
- 風呂：作中でおなじみの埼玉ディス「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ！」に着想を得た「埼玉県のそこらへんの草の湯」
- 菓子：そこらへんの草を用いたオリジナルチーズケーキも販売
- 期間：2023年11月10日(金) 〜 2024年1月31日(水)まで
宿泊の予約はコチラ
日帰りの食事予約はコチラ
《翔んで埼玉コラボ》日本埼玉化計画コース【ランチ】
《翔んで埼玉コラボ》日本埼玉化計画コース【ディナー】
入浴について
映画公開を記念した替わり湯を月替りで提供。
第 1 弾 埼玉のそこらへんの草の湯
2023年11月10日 〜 12月10日
作中でおなじみのセリフ「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ！」に着想を得て、埼玉が日本に誇る草、日本三大銘茶ともいわれる「狭山茶」を贅沢に使用した替わり湯。
狭山茶の栽培・製造販売を行う、埼玉県の的場園製茶工場(埼玉県入間市、代表 ：的場 茂)より、飲用に適さず廃棄されることもある一部の茶葉を譲っていただき、入浴剤に加工している。
第 2 弾 海へのあこがれ塩の湯
2023年12月11日 〜 2024年1月7日
第 3 弾 琵琶湖の湯
2024年1月8日 〜 1月31日
続編を心待ちにしていた
この映画を「映画館で観る」ことを楽しみにしていた。
前作「飛んで埼玉」はテレビの地上波放送で観た。
ツッコミどころ満載で、ずっと笑っていた、爆笑しっぱなし。
こういった内容とは知らなかったので、上映当時にこの映画に出会えなかったことを心底悔やんだ。
以前観た映画「セッション」の記事に、その熱い思いが書かれている。
小ネタのオンパレード
至るところ、そこかしこに小ネタがビッチリと散りばめられている。
集中していても見落とすくらい大量の小ネタ、堤幸彦監督の作品と同じニオイがする(笑)
パロディとオマージュがふんだんに盛られていて、インスパイアは…あったかな？
| パロディ | 風刺の要素も含まれ、演劇や文学作品などに多く存在する | オリジナル作品を愛のあるユーモアで茶化して作品を作る。 | オリジナルの作品を知っているとより滑稽で、親しみやすくなる。 |
| オマージュ | フランス語で「敬意」「賞賛」の意味 | 尊敬や賞賛の念が込められていて、元の作品をそのまま流用することなく、独自の表現を加えて創作されている。 | 自作の創作作品に、他の過去作品への敬意をこめた表現を含めることの意味で使うことが多い。 |
| インスパイア | 「思想などを吹き込む」という意味を持つ | 尊敬する作品に影響を受けて同じテーマの作品を作る。 | ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」はシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」にインスパイアされた作品。 |
鑑賞のコツ
この映画は、心の中で終始ツッコミを入れながら鑑賞する作品である。
第1作の大ヒットを受けて、格段に羽振りが良くなったのが全面に出ている(笑)。
- 目に見えて豪華になったセット
- そこかしこに居る大勢のエキストラ
- ふんだんに使用されている小道具
- そこまでやる必要ある？細部までこだわって作られた豪華なVFXなど
千葉解放戦線のリーダー阿久津、どこへ行った？(笑)
出演者
基本的に、その地域の出身者が出演している。
出身地は違えど育ちは埼玉、という人も出演している。
そこがまたおもしろい。
オープニング
オープニングは、日本屈指の極暑：熊谷。
地域対抗綱引き大会が開催されている。
埼玉は地域の繋がりが薄く、浦和と大宮は犬猿の仲。
決勝で大宮と浦和が衝突してしまったら大変なことになる･･･。
綱引き大会の行く末はいかに！
というか、そこにいるすべての人がジワッと汗ばんでいる、芸が細かい(笑)
冒頭に登場するのは、埼玉県が誇るアパレルブランド「しまむら」。
かく言う私もよくお世話になっております！
NACK5(ナックファイブ)
カーラジオから流れるラジオドラマ。
埼玉県では超絶人気＆絶大な信頼で有名な「NACK5」。
埼玉県を放送対象地域とするFMラジオ放送で、周波数は79.5MHz。
ラジオから語られる「埼玉に海を作る計画」や「武蔵野線開通計画」、そして「滋賀解放戦線」に聞き入る埼玉県人たち。
特に「滋賀解放戦線」は、多くの人の涙を誘ったとか、誘わなかったとか。
異世界：日本
舞台は「日本と酷似している異世界：日本」。
なんていうか…振り切っているなぁ、やりすぎてるというか、思い切って誇張しまくっているのが地味にツボる。
前作でもそうだが、地方の描き方がエグい(笑)。
ディスられやすい地域の徹底したディスり方に、笑いがこみ上げてくる。
池袋
埼玉解放戦線のアジトがある池袋。
実際の池袋とは違いネオンがビッカビカ、ディストイピア感(暗黒郷)というか、世紀末感がすごい(笑)。
世界観としては1982年公開の「ブレードランナー」に近い。
いざ！美しい砂を求めて
埼玉に海を作るには、白く美しい砂が必要。
ということで、和歌山にある白浜に向かうため、大海原に飛び出した麗たち。
なのに、出港していきなりの大嵐(笑)
なんでだよ(笑)
太平洋沿岸を航行してるのに(笑)
めっちゃ笑った。
アポロンタワー
黄色と黒のストライプ柄のユニフォームを着た警備員的な人が、よそ者を取り締まっている。
ここでは、許可された人しか入れないリゾート地、ホワイトビーチ(白浜)。
大阪人、そして通行手形を持つ人(京都人・神戸と芦屋の人)だけが楽しめる場所なのだ。
違反者は強制連呼される、その場所がアポロンタワー。
ここでは、大阪人を楽しませるためのショーが繰り広げられている。
その名も【魅惑の県人ショー】(既視感)。
- 和歌山県人ショー
- 奈良県人ショー
- 滋賀県人ショー
各地の名産品をディスりのネタにするなんて、さすが飛んで埼玉スタッフ(笑)
改めて思う、子供の頃に桃鉄(桃太郎電鉄)で日本を勉強していて良かった。
武蔵野線
埼玉県人は横の繋がりが弱い！
とのことで路線族による【新路線開通計画】が始まる。
この武蔵野線が【ある場所】と繋がる。
その場所とは…。
映画とはあまり接点がないけど、思い出したので。
これ好き。
地域格差と地域差別
地域格差とか、地域差別とか、負の要素を笑いを交えておもしろおかしく盛大に誇張して描いている。
こういったヒエラルキーは地域ごとにあるらしい。
| ヒエラルキー | 組織の階層構造 | 地位は常に流動的 |
関東でいうと、トップが東京。
次に神奈川。
東京のベッドタウン：千葉と埼玉。
栃木 茨城 群馬は、北関東というまた別の枠。
関東圏
関東は東京を筆頭に、神奈川、千葉、埼玉、栃木、茨城、そしてグンマー。
こちらのツイート、あながち間違っていない、というか正解。
関西圏
今回の作品では、大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、そこに埼玉が加わるので、116分では足りないと強く思った。
| 大阪 | 関西圏の中枢都市、東京に一定のアレルギーを持つ。 | 大阪人はご飯のおかずにするほど子なものが大好き。 |
| 京都 | 本音がまったく読み取れない、恐るべき人々が住む日本の古都 | 京都市外の人は京都人ではない。今でも都は京都だと思っている。 |
| 兵庫 | 神戸と芦屋だけが突出して都会指数が高い | 神戸は万年、横浜と「ハイカラな港町争い」を繰り広げている。 |
| 奈良 | 1300年以上、時が止まったまま | 大量の鹿が生息している。 |
| 和歌山 | 美しい砂を持つ「白浜」を有している | 白と黒が混在した奇妙な生き物が多数生息する未開の地。 |
| 滋賀 | 琵琶湖が大半を占め、住む陸地がないとされる | ナンバープレートの姿形から「ゲジゲジ」と揶揄されている。 |
| 三重 | かつては関西圏だった | 中部地方へと逃げて行った幻の県。 |
滋賀県人は「ある特徴」があるので、すぐに見分けがつく。
美人さんにそんなことさせるなんて(笑)
琵琶湖という海
日本一大きな湖、琵琶湖。
どうやら湖ではなく「海」らしい。
琵琶湖に浮かぶ原始的な船「うみのこ」は、現地の子供たちの勉強の場、学習船である。
滋賀には人が住む陸地が無いようで、滋賀県人は水上で生活している。
とび太くん
いまや滋賀県人と同等の数がいるとの噂がある「とび太くん」。
本名：飛出とび太(とびだし とびた)
この映画で大活躍する とび太くん。
勇敢で頼もしい とび太くん。
最前線で活躍する とび太くん。
波打ち際で漂う とび太くん。
水の中の とび太くん。
泣かせるぜ、とび太くん。
大阪のイメージ
次々に「大阪人」へと変貌する人々。
微妙に、若干、大阪人に違いが出ている。
それぞれがイメージしているであろう「大阪人」になっているようだ。
大阪人でも使わなそうなコテコテ大阪弁を使う人。
ミナミの帝王ばりにガラが悪くなる人。
なぜかしゃくれる人。
それぞれが持つ「歪んだ大阪人のイメージ」が体現されている(謎)。
２つの顔を持つ甲子園
表向きの「甲子園」と闇の「甲子園」、2つの顔を持つ甲子園。
表向きの甲子園では、球児たちがスポーツで汗を流す。
闇の甲子園は、地下製造工場。
そこで何が作られてるのか。
それは「白い粉」。
白い粉
特別ヤバイ白い粉(笑)。
その製造場所が栃木県の大谷資料館。
ここはロケ地として使われることが多く、悪の組織とか、地下要塞とか、ダークな設定の撮影にはピッタリだ。
この映画では「白い粉」を製造しているのだから、闇が深い。
しかも、この白い粉は「なんでやねん」という言葉に反応して動くらしい(笑)。
製造工場の労働者ヒエラルキー
この地下製造工場では多くの人が強制労働させられている。
| 製造 | 神戸・芦屋以外の兵庫県人、京都市以外の京都人 |
| 運搬 | 和歌山県人、奈良県人、滋賀県人、アンダーフォーティーズ |
その様子は、まるでインディー・ジョーンズのようだ。
個人的なツボ
個人的に好きなシーン。
- タコランド
- 産地偽装
- ●流ドラマ
- 粉の名は
- 粉の民
名物：出身地対決
この映画の名物である「出身地対決」。
ここはもっと長尺がよかったなー。
じっくり丁寧に展開してほしかった。
短くて残念だった。
最終兵器
「日本大阪植民地化計画」のための最終兵器。
なんで宇宙へ行く？(笑)
ここはめちゃくちゃ笑った。
西の笑い
関東では「西の笑い」はあまり浸透していない。
テレビ放送していないので、触れる機会がないからだ。
特に「某喜劇の仲間たち」のお芝居は馴染みがない。
ゆえに、関東人にはわからない箇所が多々あるだろうなーと思った。
関西で人気のタレントさんは、関東ではあまり知名度がなかったりするからね。
元大阪知事が誰なのか、関東人ですぐわかるのは45歳以上の人だろうなー。
ご当地ディスりPR
この映画は、エンターテインメントを利用した「ご当地PR」だ。
しかも、大勢の大人と、少しの忖度と、加減の無いディスり、さらに大金が絡んだスケールの大きい「スペクタクル茶番劇」。
昭和のゴジラと同じ。
その昔、ゴジラは街を破壊して人々を驚愕させる存在だった。
ゴジラが「自分たちが住む町」を破壊することを住民たちはとても喜んだ。
映画というエンターテインメントに「我が町」が取り上げられるからだ。
その結果、「ゴジラに破壊された有名スポット」として日本中で認知され、観光地となるのだ。
町のシンボル的な建物、デパートや駅が破壊されまくると、観客は狂喜乱舞。
ゴジラシリーズでは、恒例になっている。
サザエさんのオープニングも同様。
「お魚くわえた～」の音楽と共に、日本各地をサザエが旅行で訪れた場所を紹介する内容になっている。
自分たちが住む町がサザエさんに登場する、それはそれは住民は大層喜んだそうな。
エンタメと教養
やはり、こういった芸術やエンターテインメントを理解して楽しむには、知識と教養が必要だ。
とくに過去の出来事は重要だ。
この作品でも、1991年放送の某お台場テレビの某トレンディドラマ「東京愛物語」をパロっている。
総じて、芸術やエンターテインメントは「ある程度の年齢層・それ以上の人たちが理解して楽しめる」という設定での制作なのだろう。
いじりと侮蔑の違い
この映画こそ【いじり】の最高峰である。
イジメや侮辱では無い。
いじり、である。
ただただバカにしているのではなく、愛を持ってディスる、それがいじり。
わかりやすいのは、SNSで話題となった「この先危険につき関係者以外立入禁止、群馬県」。
この件はネット上で大盛況、群馬がグンマーと呼ばれるキッカケになった。
このネタは前作「翔んで埼玉」でも使われている。
いじりと侮辱、この境界線はとても曖昧で難しい。
侮辱の意味は、以前観た「バーバー吉野」の「髪型を悪く言う人の常套句」で書いている。
最後に(続編希望)
いやーおもしろかった！
めっちゃ笑った！
関東、関西と来たら、次はどこだろう？
残るは、九州、中部、東北、北海道。
あと4作品は作れるぞ！
がんばれ制作陣！
応援しているぞ出演陣！
大人の、大人による、大人のための、壮大スペクタクル文化祭(笑)。
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