映画「魔女の宅急便 4Kデジタルリマスター」を観た感想

映画鑑賞の感想文

期間限定で、ジブリ作品の大人気作「魔女の宅急便」が上映される。

気付いたのが遅かったので観られないかも……と落ち込んでいた。

どうにか時間を作れたので、鑑賞できた。

魔女の宅急便 4Kデジタルリマスタ 劇場情報
魔女の宅急便 4Kデジタルリマスタの公開劇場一覧ページです。

あらすじ

13歳の魔女キキが相棒の黒猫ジジと共に故郷を旅立ち、海辺の街・コリコで空飛ぶ宅急便を開業する物語。

新しい町の人々との触れ合いや、飛べなくなるスランプを乗り越え、自分らしい生き方と本当の自立を見つけていく、心温まる成長と青春のストーリー。

魔女の宅急便 - スタジオジブリ|STUDIO GHIBLI
魔女の宅急便。 原作 角野栄子 プロデューサー・脚本・監督 宮﨑 駿 音楽 久石 譲 音楽演出 高畑 勲 主題歌 荒井由実 声の出演 高山みなみ ⋅ 佐久間レイ ⋅ 山口勝平 ⋅ 加

感想

感じたこと・気付いたことを書いてみる。

映画のモデルとなった街

舞台の国はスウェーデン。

住宅街がゴットランド島のヴィスビュー

市街地がストックホルムのガムラスタン

魔女の宅急便|舞台はスウェーデン!パン屋とモデル街を聖地巡礼
ジブリアニメ『魔女の宅急便』の舞台の国であるスウェーデンを聖地巡礼する観光ガイド。モデルの街はゴットランド島のヴィスビーとストックホルムのガムラスタン。パン屋のモデル、グーチョキパン、時計台、噴水など海の見える街コリコの観光スポットを聖地巡礼する旅行ガイド。アニメと現地写真の比較画像ごとにGoogleストリートビューを...

音について

子供の頃にテレビで観たので、内容は熟知している。

リビングで観ているのと、映画館で観ているのとでは「音の聞こえ方」が違う。

プロ声優

やはりプロの声優さんたちは、本当に素晴らしい。

聞きなれた声が聞こえると、とても安心する。

声だけで、あんなにも表現豊かにできるなんて、本当にすごい。

タレントを採用していない、数少ないジブリ作品。

ラジオ

スタジオジブリ

父親のラジオから聞こえてくるのは、ノイズ交じりの音。

古いラジオから聞こえる音は、少しザラついた音。

何から、どんな音がしているのか、こういう細かい演出も素晴らしい。

先輩魔女さん

道中?空中?キキが出発してすぐに出会う先輩魔女さん。

スタジオジブリ

「あれが私の街よ」

上空から見える街並み。

その街から聞こえてくる音が、ハイカラな感じがする。

キキの街より栄えていて人も多い、そんな印象を感じる音。

子供の頃は気にも留めなかった、街の音の違い。

おソノさんの笑い声

スタジオジブリ

おソノさんの豪快な笑い声は、本当に心に沁みる。

声優の戸田恵子さんの声が本当に素晴らしい。

おソノさんが笑うたびに、なぜか涙がこみ上げる。

風邪ひいて寝込むキキ

スタジオジブリ

おソノさんがキキの様子を見に部屋に来る。

「食べる物と薬を持ってくる」と告げてキッチンへ向かう。

テーブルにミルク粥を置く、ジジにホットミルク。

「窓、開けるね」おソノさんは言う。

窓が開いた瞬間、外の音が部屋中に広がる。

現実生活と変わらない音の響き方、その演出がまた良い。

黒猫ジジとの会話

一緒に旅をする相棒の黒猫ジジ。

スタジオジブリ

ジジと会話するシーンが度々出てくる、ふと思う。

人間と猫の会話を、誰も不思議だと思っていない。

キキ以外の人からすると、ジジの「ニャーン」に対してキキが普通に返事して会話しているのを誰かが聞いていて「ジジはなんて言ってるの?」などと訊ねることが無い。

時間の都合上省くのだろう。

なので調べてみた。

キキの相棒のオスの黒猫。年齢はキキと同じく13歳。一人称は「ぼく」。会話ができる猫という訳でなく、キキが魔法の力でジジと会話をしている。

魔女の宅急便 (1989年の映画)

もしかしたら、キキは声に出しているのではなく、念力やテレパシーなどで会話しているのかも?

ざわめきの演出

デッキブラシで、いよいよ飛ぶのか?というシーン。

キキを見守る街の人。

パワー注入、無音になる。

ブラシ部分が逆立つ、オオォォというざわめき。

キキが呼吸を整える、無音。

飛び立つ、ワァァァァというざわめき。

この緩急がまた良い!

映画スラムダンクしかり、重要な見せ場で無音になる演出。

とても心に響く、音は無いけど全身に響く。

魔女の服装

ふと思ったこと。

魔女の服装は、なぜワンピースなのか。

しかも頭から被るタイプのワンピース。

スタジオジブリ

13歳の少女の服装としては、かなり無防備ではないのか?

ワンピースの下は肌着(下着)だけ。

小児性愛がどうのこうの、と声を上げる人が居そうな予感がするとかしないとか。

風の可視化

しばらく観ていて気付いた。

なぜワンピースなのか。

しかも、ホウキにまたがるのにスカート部分を巻き込んで座らない。

必ずスカート部分をホウキにかぶせるように座る。

スタジオジブリ

なので、ホウキで飛ぶとスカートが風になびく。

下の画像は、スカートの後ろ部分が風になびいている。

スタジオジブリ

プロペラ自転車で坂道を爆走するシーンでも、スカートを巻き込んで座っていないのでなびいている。

スタジオジブリ

そうか!

スカートは「風の可視化」のためなのか!

少女の下着(パンツ)が見えていることを誰も(製作&映画の住人達など)指摘しないのは、たぶん、そういう事情なのだろう。(小声)

見える下着

最近のマンガ・アニメでは、女性キャラが短いスカートを履いていても、パンツが見えない。

どんなに走ろうが、転がろうが、パンツが見えない。

そういう趣旨のマンガ・アニメなら見せるけど、エロ要素を取り入れていない作品では見えない。

例えば、短いスカートの女子高生が走る・飛ぶ、などの動作でも見えない。

お色気路線の作品であれば見せるけど、そういう路線ではない作品では見せていない。

この「魔女の宅急便」では、エロ要素はないのに、見せている。

ロープにぶら下がるトンボを救出するキキのシーン。

スタジオジブリ

着地の速度とは違い、意図せず落下するのでキキはストーンと落ちて画面から消える。

この速度の演出なのか、白い下着がたまに見える。

さらに言うと、なぜそこで見せるのかわからないシーンがある。

暴走デッキブラシで道路スレスレを低空飛行するキキを背後から描いているシーン。

ここで一瞬だけチラッと白い下着が見える、これ要る?

カボチャパンツだからOKなの?

自動車

作品に出てくる自動車のデザインが超絶好みである。

こういう形の車が大好きなのである。

調べてみると、映画の時代設定が1930~1940年らしい。

その頃のヨーロッパの車を検索すると……。

うむ、素晴らしい車がたくさんヒットした。

1930年:ヨーロッパの車

Google Search

1940年:ヨーロッパの車

Google Search

キキ13歳、思春期真っ盛り

思春期は、子供から大人へと徐々に変化する時期。

身体の変化、内臓の変化、ホルモンバランス、などなどにより情緒不安定になりやすい。

これは至極真っ当なことであり、誰しもが迎えること。

感情を「陽」と「陰」に分けて考察してみる。

新生活に向けてウキウキわくわくしている時は「陽」。

街の規模や人の多さと関心の無さなど故郷とのギャップに戸惑うのは「陰」。

機嫌悪い時にトンボに軽々しく声をかけられてさらに機嫌悪くなるのは「陰」。

パーティーに招待されて浮かれる「陽」。

料理を届ける依頼先で嫌な思いをした&雨に濡れた姿(自分の恰好をみすぼらしいと思っている)ではパーティーに行けないし行く気分でもない「陰」。

ずっと待っていたトンボを見つけるも遅れたこと・パーティーに行けないことを詫びる思考は無く、ただひたすら自分が可哀そうな「陰」。

なるほど。

陰のキキは、周囲を気遣うことができなくなる。

自分の「悲しい」がすべてになる。

この世のすべての悲しみを集めたかのような悲しみっぷり、まさにどん底。

この「陽」と「陰」の感情の波が激しいのだと思う、思春期だからね。

声の高い・低いからも、キキの感情が明確に分かる。

これはプロ声優のなせる業、素晴らしい。

老婦人とパーティー

老婦人が「孫のために得意料理を作るので温かい料理を配達してほしい」という依頼。

スタジオジブリ

孫を想い、長い間使っていなかった薪窯で一生懸命に焼く老婦人。

その配達先が、トンボが招待していたパーティーなのだと気付いた。

トンボがキキをパーティーに招待する
依頼主の老婦人宅に行く
「得意料理を孫のパーティーに届けてほしい」
電気釜が故障して料理が完成していない
しばらく使っていなかった薪窯でパイを焼く手伝いをする
配達途中でゲリラ豪雨に見舞われビショ濡れ
料理が冷めないようにワンピースで覆いながら飛ぶ
届け先に到着
玄関から出てきたのはドレスを着た女の子:孫
料理を受け取る女の子
「おばあちゃんからまたニシンのパイが届いたの」と室内に向けて言う
受け取りサインを書きながら「この料理キライなのよね」と言う
ここで老婦人の孫だと気付く
老婦人と孫のギャップ(理想と現実)
ビショ濡れのみすぼらしい自分も相まって打ちひしがれる
お店に戻ると傘をさして歩いているトンボを見つける
こんな姿じゃパーティーに行けないと落ち込む
気分サイアク状態で風邪をひく
風邪から復活したキキ
おソノさんから依頼を受ける
配達先がまさかのトンボ
おソノさんが仲直りのキッカケ作ってくれたのだと気付く
仲直りしたキキとトンボ
プロペラ自転車で海に行く
楽しく談笑するキキとトンボ
背後から車に乗った複数人に声を掛けられる(トンボの友人たち)
その友人たちの中に「先日の配達先の孫」を見つける
途端に込み上げてくる「陰」の感情
一気に機嫌悪くなり足早に帰るキキ
スタジオジブリ
スタジオジブリ

トンボが招待してくれたパーティーは、届け先で出会った孫が居る先で行われていたのだ。

つまり、キキが行くつもりだったパーティー。

子供の頃に観た時は気付けなかった。

会話シーンでキャラの声を消して映像で見せる演出

覚えているのが「森の中の小屋から街へ戻る」というシーン。

一泊して、街に帰るとき、ヒッチハイクしてキキだけが車に乗って行く。

このとき、ウルスラ(画家)とキキの会話の音は無い。

BGMと映像だけで、会話の声は入っていない。

普通の、一般的な映画やドラマなどではよくある演出。

こういう演出、アニメでは珍しいのでは?

老婦人からの配達依頼

ニシンとカボチャのパイの老婦人。

再度キキに依頼をする。

「ある人へ贈り物を届けてほしい」

箱を開けるキキ、中身を見てハッとする。

スタジオジブリ

老婦人の気品ある優しい声で、依頼の内容をキキに告げる。

この時、グッときて泣いた。

仕事の依頼なら必ず来てくれる仕事熱心なキキを思う気遣い。

直接言うと遠慮するであろうキキを思い工夫したこと。

老婦人の優しい愛情。

あとまだ何か考えていたことあったけど泣いたことで忘れた。

ホウキとデッキブラシと魔女(操縦者)

キキが乗るホウキ、柄の部分と穂先の部分の接合部に座っているイメージを持っていた。

スタジオジブリ

後半のデッキブラシで飛ぶシーン。

スタジオジブリ

接合部に座っていない。

なんならデッキブラシの真ん中あたりで、またがっている。

どういうことだ?

この画像の飛び立つシーンをよく見ていると……。

座っていない?!

そもそもデッキブラシに座っていない?!

なんなら浮いている?!

不慣れなデッキブラシで街中を飛び回るキキ、やはり座っていない、座る格好で浮いている。

魔女は浮くのか?

魔女の血(魔力)と重力

キキが飛ぶときに「本人にだけ重力操作ができる」と推測。

物体と手が繋がるとき、キキの体は重力を受けていない。

というか、キキが思う体位(体の位置)を維持しているような気がする。

例えばデッキブラシで飛び立ったとき。

暴走モードのデッキブラシで道路スレスレを低空飛行。

デッキブラシの柄の部分に体を乗せて飛んでいるのなら、スカートの柄に触れていない部分だけがなびくはず。

しかし、映像ではスカート全体がなびいている。

ということは、手だけがデッキブラシに触れていて、胴体は浮いていることになる。

そして、落下するトンボをキャッチするキキのシーン。

左手はデッキブラシを掴み、右手はトンボの手を掴んでいる。

この時の体位(体の位置)がまた面白い。

Twitter

落下するトンボは、地上と垂直の体位(体の位置)。

キキは、地上と水平の体位(体の位置)。

つまり、キキは魔力(魔女の血)で重力コントロールができる。

もしくは、キキが思う体位(体の位置)でいられる魔力なのかも。

それとも、キキ(もしくは製作側)にとって都合よい体位(体の位置)でいるための魔力なのかも。

そして、見事トンボ救出成功!のシーン。

トンボの手を掴んで、大歓声の中ゆっくりと地上に降りてくる。

落下時のトンボの体位(体の位置)は、常に地上と垂直。

キキは、水平から垂直へと体位(体の位置)を変えている。

地上で待ち構える消防隊の救助マットの上に降り立つ時には、地球の重力に反さず垂直になっている。

スタジオジブリ

荒井由実

ユーミンこと松任谷由実さんが「荒井由実」の頃の音源(だと思う)。

高めの声で、柔らかい声が、観客の涙を誘う。

ラストシーンで、「やさしさに包まれたなら」をBGMに、キキが家族へ向けた手紙が映る。

キキの声で手紙を読み上げるシーンと、荒井由実の歌声がまた素晴らしくマッチして、しばらく涙が止まらなかった。

最後に

子供の頃にテレビで観た「魔女の宅急便」を、映画館で観られるなんて夢にも思わなかった。

しかも期間限定上映、間に合ってよかった。

コロナ禍の頃に「風の谷のナウシカ」を観られたのもまた良い思い出。

(感染症予防対策で席をひとつ開けて鑑賞していた)

あと3つ、映画館で観たい作品がある。

【天空の城ラピュタ】

【となりのトトロ】

【火垂るの墓】

ぜひ映画館で再上映してください、偉い人お願いします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました