私の趣味は「くつしたあつめ」。
ちょっぴり変な絵柄、変わったデザインの靴下を集めるのが好きである。
『洋服は正常、足元は異常』というのが私のオシャレコンセプト。
日程や用事に合わせて靴下をチョイスする、ひそかな楽しみでもある。
例えば、ラーメンを食べる日はラーメン系の靴下、お肉を食べる日は手羽先やステーキなどのお肉系靴下。
数ある靴下コレクションの中で、ついにコレを使う日が来たのだ。
あらすじ
人間の体内の細胞、その数なんと37兆個。
酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、あなたの健康と命を守るために日夜全力ではたらいているのだ。
高校生の漆崎 日胡(芦田 愛菜)は、父親の茂(阿部 サダヲ)と二人暮らし。
まじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは、いつも楽しくはたらいている。
一方、不規則不摂生に日々を過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っている。
親子でも体の中は、えらい違いだった。
仲良し親子のにぎやかな日常。
しかし、その体内への侵入を狙う病原体たちが動き始める…。
漆崎親子の未来をかけた、細胞たちの「体内史上最大の戦い」が幕を開ける!?
キャスト
体内
赤血球(AE3803) | 永野 芽郁 | 血液循環により酸素を体内に届け二酸化炭素を肺に運搬する。 |
白血球(U-1146) | 佐藤 健 | 外部から体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する。 |
キラーT細胞 | 山本 耕史 | リンパ球の一種、強力な殺傷能力を持つ免疫細胞の主力部隊。 |
NK細胞 | 仲 里依紗 | ナチュラルキラー(NK)の名前通り、生まれついての殺し屋。ガン細胞やウイルス感染細胞などの異物を見つけ次第、単独で攻撃の先陣を切る。 |
マクロファージ | 松本 若菜 | 免疫細胞の一つ、細菌などの異物を捕らえて殺し、抗原や免疫情報を見つけ出す。死んだ細胞や細菌を片付けて、細菌感染を防ぐ役割も有している。 |
血小板 | マイカ・ピュ | 赤血球・白血球と同じく血液中の有形成分のひとつ。欠陥が損傷したときに集合し、傷口をふさいで止血する。ほかの細胞よりもサイズが小さい。 |
ヘルパーT細胞 | 染谷 将太 | 細菌などの外的侵入や敵の情報をもとに、的確に攻撃できるように戦略を決める司令官。 |
※ネタバレ考慮のため出演者省略
人間
漆崎 日胡(にこ) | 芦田 愛菜 | 健康でまじめな高校生、母を早くに亡くして父と二人暮らし。 |
漆崎 茂 | 阿部 サダヲ | ジャンクフード・酒・たばこが大好き。不摂生にもほどがある父親。 |
武田 新 | 加藤 清史郎 | 日胡が思いを寄せる憧れの先輩。 |
上映映画館
ロケ地
わかる範囲で。
和歌山県:ポルトヨーロッパ
茨城県:石切山
栃木県:大谷資料館
医療・医学系の単語
こういった医療・医学系は難しい漢字がヅラヅラーッと並ぶから、音で聞くと分かりにくい(個人的見解)。
赤血球や白血球は馴染みあるから分かる。
しかし医療・医学系は、やたらと画数が多い文字から織り成す長めの単語が多い。
制御性T細胞やら、好酸球やら、樹状細胞などなど。
しかも、何が、どうなるのか、サッパリ理解しにくいと来たもんだ。
アニメはどうしても「架空のもの」という認識が出てしまい、実際に起きていることと捉えにくい(個人的見解)。
だがしかし!
擬人化して映像化することにより、理解が深まるからすごい!
壮大なスケール
ものすごい人の数、多彩な俳優陣、相当お金かけているんだろうなーとひと目でわかる。
血管内の赤血球などがひっきりなしに移動している様子の表現。
スクリーンいっぱいに映し出されるすごい人数、人件費が過ごそうだ。
キャラの数が多ければ、必然と衣装も多くなるし、当然小道具も多くなる。
役者の体形に合わせて作られる衣装と小道具、ものすごい数なんだろうなとしみじみ。
衣装や小道具は、続編が作られない限り使い回しができない(個人的見解)。
一度きりの作品のために、これだけの労力と費用を投入する、あっぱれ!
飛んで埼玉
どことなく「翔んで埼玉」を感じるなー、と思っていたらやっぱりそうだった。
監督が武内英樹さん、「飛んで埼玉」の監督さん。
この監督さんのすごいのが「マジカルバナナ」みたいな発想の連鎖。
連想:不摂生
不摂生している体 → 不健康な体ではたらく細胞 → ブラック企業 → 荒んだ体内組織&細胞
ボロボロの体 → そこかしこが損傷 → 荒れて治安の悪い町
細胞もちゃんと中年化しているのには笑った。
不摂生を続けると血管に老廃物が付着・蓄積すると血流を妨げる、と言われてもどこかピンと来ないけど、この映画のように表現すると超絶わかりやすい。
狭い通路にゴミがいっぱい置いてあったら通りにくいよね。
連想:肝臓
肝臓 → 酒 → 酒を飲むところと言えば歓楽街 → 歓楽街と言えば歌舞伎町 → 歌舞伎町と言えばキャバレー(現:キャバクラ)
まさか、あの人が出演しているなんて思いもよらなかった。
よくオファー受けたなぁ、と驚いた。
それにしても変わらずお美しい、年齢を聞いてビックリするよね。
背景に紛れるくらいにささやかに置かれた看板「スナック:かれい愁」、超お気に入り。
連想:肛門
こちらの連想も素晴らしかった。
肛門 → 排便担当臓器 → 今すぐ出たいウンコ vs 絶対出したくない肛門 → 一触即発のせめぎ合い → 押し問答(スクラムを組む)
後方の援軍がまた良き、誠に良き、超好み。
ニラ
とあるシーン。
ラグビーの試合直前のような一触即発の雰囲気の中、両者しばし睨み合い。
それぞれ後方を仲間が援護する。
そんな中でひときわ目を引く存在、のぼり旗。
「ニラ」が最前線にいるのが超笑った、超お気に入り。
血小板ちゃん
血小板は、ほかの細胞よりもサイズが小さいので、血小板ちゃんは幼児になっている。
血小板ちゃんたちの可愛いことといったらもう…(悶絶)。
小さな体で一生懸命に任務を果たす。
小さなお手々で一生懸命に対処する。
あまりの可愛さに、全私が泣いた(悶絶)。
ゴリゴリの体育会系:キラーT細胞
熱血感なキラーT細胞は、超絶体育会系。
ということもあり、すべてがデカイ。
体も、態度も、声も。
自身の使命にメラメラと燃える漢、キラーT細胞。
倒れているNK細胞を抱えながら、悲しみを大声で何度もなげくキラーT細胞。
あれ、めっちゃうるさいだろうなーと思いながら観てたら笑ってしまったw
初めて知ったこと
この作品を通して、初めて知ったことがいくつかある。
成長する細胞
初めて知ったこと。
細胞が誕生して「成長」すること。
誕生直後はまだ幼児、時間を経過して大人になる。
- 赤芽球 → 赤血球
- 好中性骨髄球 → 白血球
- 巨核球 → 血小板
確かにそうだなーと納得。
生まれてすぐその役割を果たす細胞になるわけではない、と知った。
放射線治療
放射線治療がどういうものなのか。
映像化にすることよって『そういう事なのか』と深く理解できた。
白塗り
今回の鑑賞で分かったのは、白塗りにすると誰なのか分かりにくい、これ新発見。
最後に
ものすごく楽しかった!
大人気漫画の実写化、ということであまり期待していなかった。
人気マンガ → アニメ化 → 実写化 というデンジャラスなルートをゴーするなんて、最悪の結果しか思い浮かばない。
しかし、この映画にいたっては無問題、ノープロブレム。
細胞たちの俳優陣がまたピッタリ合っていて適任!
体の中で何が起きているのか、理解しやすいしイメージしやすかった。
不摂生によって体内環境が悪化する中で、必死ではたらく細胞たちが「なんでこんな環境で働かなきゃならないんだ!」と喚き叫ぶ。
そうだよなー、そういうことなんだよなー、私が選んだ生活環境によって細胞たちの職場(体内)が劣悪するんだもんなー。
健気に働く小さな細胞たちに、心からの感謝と敬意を込めて。
ブラック企業というけど、本当のブラック企業は「自分の体」なのかもしれない。
そう思いながら、カップラーメン(大盛り1.5倍)にお湯を注ぐ私であった。
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