床屋さんには髪型に「名前(呼び名)」がついているものがあります。
スポーツ刈り、角刈り、ブロース、G.Iカット、慎太郎刈り、坊ちゃん刈り、健太郎カット、ミディアムカットなど。
髪の長さの違いはあれど、形は決まっています。
特に「スポーツ刈り」と「角刈り」。
2つはとても似ていますが、じつは違いがあるのです。
美容師さんのスポーツ刈り
美容師さんもスポーツ刈りという言葉を使いますが、意味合いが違います。
下記のサイトを見ると、どうやら短い髪型(刈り上げショートヘア)の総称として「スポーツ刈り」と言っているようです。
床屋さんでは上記のような髪型を「スポーツ刈り」とは言いません。
美容室感覚で上記のような画像を期待して床屋さんに「スポーツ刈り」を頼むと、大失敗します。
床屋さんのスポーツ刈り
では、床屋さんのスポーツ刈りとはどういった形なのでしょうか。
西部警察:大門圭介(渡哲也)(スポーツ刈り)
吉本芸人:レギュラー西川さん(スポーツ刈り)
浅井企画芸人:ミスター大冒険。(りょうせい)(スポーツ刈り)
角刈り
吉本芸人:ジェラードン西本(スポーツ刈り・角刈り)
吉本芸人:ミルクボーイ内海さん(角刈り)
スポーツ刈り・角刈りの違い
上記の画像を見ていただくと違いがわかりますね。
スポーツ刈り・角刈り、どちらも正面から見て頭を四角くする髪型のことを指します。
明確な違いは
- スポーツ刈り:角が丸い、鈍角
- 角刈り:角が丸くない、鋭角
スポーツ刈り(大人)
[ スポーツ刈り 大人 ] で検索すると、スポーツ刈りではない髪型がたくさん出てきます。
スポーツ刈りというより、刈り上げショート、という感じです。
周りを真っすぐ上に刈り上げて、うえ(トップ)を残しただけのショートヘア、これは床屋さんのスポーツ刈りではありません。
大人のスポーツ刈りは「ブロース」という髪型の角を丸くした変形バージョンです。
では、ブロースとはどういう髪型なのでしょうか
ブロース
もともとはブロースが最初、そこから変形・派生した髪形にスポーツ刈り、角刈りがあります。
[ ブロース ] の画像
下記の記事にブロースの画像があります。
とても綺麗な美しいブロース、技術が光っています。
下記の記事は、ブロースの技術について詳細が書いてあります。
画像をお借りして説明すると
正面から見て四角いシルエット。
角を丸めた髪形を「スポーツ刈り」、角を鋭角にした髪形を「角刈り」もしくは「ブロース」と呼びます。
スポーツ刈り、角刈り、ブロース、どの髪型も天頂部(↓)が1番短いです。
そして、角の角度によってシルエットも見え方も違います。
青い線を書き足しました。
この青い線は、正面から見て水平(真っすぐ)になる部分を表しています。
- 青い線が短い → 角が丸くなる
- 青い線が長い → 角が鋭角になる
スポーツ刈り(子供)
成長中の子供の髪はとても柔らかいです。
昭和の子供のように、タワシのように髪が硬くて剛毛という子供はほぼいません。
平成~令和の子供たちは、柔らかい猫っ毛の髪質が多いです。
なので、スポーツ刈りの形(シルエット)が作りにくいです。
上記の画像を見ても、ソフトモヒカンが多いです。
慎太郎刈り
1950年代中頃に日本で流行した男性のヘアスタイル。
スポーツ刈りの前髪を通常より長めに残したもの。
作家の石原慎太郎が、自身の小説を原作とする映画「太陽の季節」に出演した際、この髪型をしていたことからブームとなりました。
いま現在は「慎太郎刈り」とは呼びませんが、同じ髪型は健在です。
まとめ
スポーツ刈りについて。
昭和の頃はスポーツ刈りをしている人がたくさんいました。
平成になると長髪が流行し、スポーツ刈りなどの短髪の人は少なくなりました。
いまでは「スポーツ刈り」で画像検索すると、正しいスポーツ刈りが表示されなくなりました。
床屋さんのスポーツ刈りと、美容室のスポーツ刈りは違います。
スポーツ刈りは「頭が四角くなる髪型」のことです。
美容室感覚でスポーツ刈りを注文すると大失敗します。
参考になれば嬉しいです。
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