カットの頼み方のヒント①|初めての床屋さんで希望を伝えるコツ

カットの頼み方のコツ

引っ越しや進学、就職などで、初めての床屋さんへ行くことがあります。

今まで通っていた床屋さんなら、

「いつも通りで」
「いつもと同じくらい短く」

これだけで通じていたのに、初めての床屋さんではそうはいきません。

「今日は、どのくらい切りますか?」

そう聞かれて、何と答えればいいのか困ってしまうこともあると思います。

でも、髪型の名前を覚えたり、希望する髪型を事細かく説明したりする必要はありません。

初めての床屋さんで大切なのは、お客さんが思い描いている髪型と、理容師が思い描いている髪型の**「イメージのすり合わせ」**です。

「なぜ髪を切りたいのか」
「前回はいつ切ったのか」
「前髪や耳まわりはどうしたいのか」

このようなことを一つずつ伝えながら、理容師と一緒に仕上がりのイメージを確認していけば大丈夫です。

この記事では、初めての床屋さんでも自分の希望を伝えやすくするコツを、現役理容師の立場から紹介します。

床屋さんではカットしにくい服装もあります

床屋さんへ行くときは、服装にも少しだけ気をつけてみてください。

おしゃれな服装でも、理容師からすると「カットしにくい服装」になることがあります。

特に、フード付きのパーカーなど、首まわりに厚みのある服装です。

床屋さんで使われているスタイリングチェアーは、顔そりのときに背もたれを倒せるようになっていて、頭を支える枕(ヘッドレスト)が付いています。

左の画像:枕の部分にフードが重なると、えりあしにバリカンやハサミを入れにくくなり、カットがしづらくなってしまいます。

上着など簡単に脱げるものであれば、カットの前に脱いでおくとスムーズです。

また、厚手のセーターなど、首まわりにボリュームが出る服装も作業しにくい場合があります。

床屋さんへ行くときの服装については、こちらの記事で詳しく解説しています。

髪型を決めるヒントは普段の生活の中にもあります

そして、カットしたい理由や髪型に求めることは、ひとつとは限りません。

たとえば、

「髪が伸びたから切りたい」
「おしゃれな髪型にしたい」
「もっさりした感じをなくしたい」
「でも、あまり短くしたくない」

という希望があったとします。

ここまでは、髪型についての希望です。

ところが、普段の生活や趣味について話を聞いてみると、別の条件が見つかることがあります。

たとえば、趣味でバイクに乗る人ならヘルメットをかぶります。

髪が長くなったり毛量が増えたりすると、ヘルメットをかぶったときに窮屈に感じることもあります。

そうなると、

「あまり短くしたくない」という希望を優先するのか。
「ツーリングでヘルメットをかぶりやすい髪型」を優先するのか。

お客さんと理容師で相談しながら、どちらを優先するのかを考えることができます。

本人にとっては当たり前の日常なので、「これが髪型に関係している」と自分では気づいていないこともあります。

仕事で帽子やヘルメットをかぶる、スポーツをする、朝はセットする時間がないなど、普段の生活の中にも髪型を決めるヒントがあります。

「短め」「サッパリ」だけでは伝わりにくい

「短めにしてください」
「サッパリしてください」

このように頼んでも大丈夫です。

ただし、「短め」「サッパリ」の基準は人によって違います。

お客さんが思っている「短め」と、理容師が思っている「短め」が同じとは限りません。

そのため、この言葉だけでカットを始めるのではなく、

「前髪はどのくらいにしますか?」
「耳は出しても大丈夫ですか?」
「えりあしは短くしますか?」

など、理容師がいくつか質問しながら仕上がりを確認していきます。

ここでも大切なのは、お客さんと理容師のイメージのすり合わせです。

「○センチ切ってください」も意外と難しい

「2センチくらい切ってください」

カットの注文では、よく聞く言葉です。

もちろん、センチで長さを伝えても大丈夫です。

ただし、お客さんが思っている「1センチ」と、実際の1センチでは、長さの感覚が違っていることがあります。

実際に1センチを確認してみると、

「1センチって意外と短いんですね」

となることもあります。

反対に、「2センチくらい切りたい」と言っていても、話を聞いてみると、実際には「今の長さの半分くらいにしたい」という場合もあります。

そのため、「何センチ切るのか」を正確に決めてから床屋さんへ行く必要はありません。

「今の長さの半分くらい」
「3分の1くらい切りたい」

という伝え方でも大丈夫です。

また、前髪・トップ・耳まわり・えりあしなど、頭の場所によって伸び方や、伸びたと感じる程度が違うこともあります。

頭全体を「○センチ切る」とひとつの数字で考えるのではなく、それぞれの場所を見ながら理容師と一緒に長さを決めていきましょう。

センチは、希望する長さを伝えるためのひとつの目安です。

数字を正確に伝えることよりも、お客さんと理容師が「このくらい」というイメージをすり合わせることが大切です。

前回いつカットしたのかを伝えるのもおすすめ

前回いつカットしたのかを伝えるのもおすすめ

「何センチ切ればいいのか分からない」

そんなときは、前回いつカットしたのかを伝えるのもおすすめです。

個人差はありますが、髪の毛は1か月に約1センチ伸びるといわれています。

たとえば、

「前回は3か月くらい前に切りました」

と分かれば、1か月に約1センチ伸びると仮定して、現在の髪の状態から前回の長さや髪型をある程度推測できます。

もちろん、髪の伸びる速さには個人差があります。

「3か月前だから、3センチ切れば前回と同じ髪型になる」というわけではありません。

理容師は、現在の髪の長さや状態を見ながら、

「前回はこのくらいの長さだったのかな?」
「前回と同じくらいにしますか?」
「今回は少し長めに残しますか?」

など、お客さんと確認しながら仕上がりを決めていきます。

正確な日にちまで覚えていなくても大丈夫です。

「たしか2~3か月くらい前だったと思います」

それだけでも、前回の髪型をイメージするための手がかりになります。

「前回いつカットしたのか」も、お客さんと理容師が仕上がりのイメージをすり合わせるための大切な情報です。

頭のパーツごとに言うと伝わりやすい

希望する髪型を、頭全体で考えようとすると難しく感じるかもしれません。

そんなときは、頭をいくつかのパーツに分けて考えてみましょう。

たとえば、

  • 前髪
  • トップ
  • 耳まわり
  • 後ろ
  • えりあし

このように分けると、自分がどこを短くしたいのか、どこを残したいのかが伝えやすくなります。

すべてのパーツを自分で決めてから床屋さんへ行く必要はありません。

「前髪は目に入らないくらい」
「耳は出したい」
「えりあしは短くしたい」

など、分かるところから伝えてみてください。

分からないところは、理容師が質問しながら一緒に決めていきます。

では、床屋さんで実際に、「どのくらい切りますか?」と聞かれたら、前髪・トップ・耳まわり・後ろ・えりあしをどのように伝えればいいのでしょうか。

それぞれの具体的な答え方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ|上手に注文するよりイメージのすり合わせが大切

初めて行く床屋さんでは、希望する髪型をうまく説明できるか不安になるかもしれません。

でも、最初からすべてを具体的に決めておく必要はありません。

「短めにしたい」
「サッパリしたい」

という伝え方でも大丈夫です。

そこから理容師がいろいろな質問をしながら、お客さんがどこを気にしているのか、どのくらいの長さにしたいのかを一緒に確認していきます。

何センチ切るのか分からなければ、前回いつカットしたのかを伝えることもひとつの手がかりになります。

また、希望する髪型を頭全体で考えるのが難しいときは、前髪・トップ・耳まわり・後ろ・えりあしなど、頭のパーツごとに考えてみてください。

分かるところだけ伝えれば大丈夫です。

カットの頼み方に正解はありません。

大切なのは、上手に注文することではなく、会話をしながらお客さんと理容師で仕上がりのイメージをすり合わせることです。

初めて行く床屋さんで「どう頼めばいいんだろう?」と困ったときに、この記事を思い出していただけたら嬉しいです。

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