髪に薬液をつけてウェーブやカールなどの変化をつける施術、パーマ。
パーマはヘアセットをしやすくするためにする施術なので、パーマをかけたからセット不要というわけではありません。
大きく分けると2つ。
- 熱を使用しない → コールドパーマ
- 熱を使用する → ホットパーマ
今回はコールドパーマについて解説します。
コールドパーマ
髪が乾くとウェーブが出る(ストレートになる)のがホットパーマ。
コールドパーマは濡れた状態で施術するので、髪が濡れる(水分を含む)とパーマが生かされます。
逆に髪が乾いているとウェーブが出ません。
ホットパーマと対極、まさに正反対なんですね。
そしてパーマをかけるのに必要なのは【髪の長さ】です。
なぜ長さが必要なのか、固定電話のコードを思い浮かべると分かりやすいと思います。
長いコードを「らせん状に巻く」ことで伸縮性を帯び実際よりも短くなります。
パーマも同じで、ウェーブを作ることによって実際より短く見えます。
ウェーブの強さにもよりますが、パーマをかけた後に毛先を1㎝ほど切るので、やりたい髪型の長さ+3~4㎝は必要です。
部分パーマ、ハーフパーマ、オールパーマ、パーマをかける範囲によって料金と所要時間が異なります。
1時間30分~2時間30分は要します。
パーマ作業の手順
コールドパーマの大まか流れ。
- パーマ作業(長すぎる場合は事前にカット)
- カット
- 水洗(すすぐ)
- シェービング(顔そり)
- ドライ&セット
それぞれ細かく解説します。
パーマ作業
- ロット作業
- 1液塗布( ソフト or ハード )
- 1回目の放置タイム( 常温 or 加温 ) 10~15分放置
- 中間リンス塗布
- 2回目の放置タイム 10分前後
- 2液塗布
- 3回目の放置タイム 10分前後
- 水洗(すすぐ)
パーマをかけるのに髪が長すぎる場合は、先にある程度カットしてからロットなどを髪に巻きます。
1液を塗布してビニールキャップを頭にかぶせます。
常温放置と加温処理のどちらかをします。
加温処理をする場合、薬液を髪に浸透せるために遠赤外線促進器が頭上でクルクルと回っています。
少しデザインが変わっている遠赤外線促進器もあります。
1回目の放置タイムが終わったら、中間リンスを塗布して2回目の放置タイムです。
2液を塗布して3回目の放置タイム(パーマのかかり具合によっては2液を2度塗布する場合もあります)。
シャワーですすいでパーマ作業終了です。
カット
ロットを巻く場合、どうしても毛先がクシャクシャになってしまいます。
毛先が絡まる原因にもなるので、パーマ作業が終わってから毛先を1㎝ほどカットし、全体のバランスを見ながら髪の長さの調節をします。
次回もパーマをかける場合は、セニング(梳きバサミ)はしません。
梳かない理由は、短い髪があるとロットに巻きにくいからです。
ボリュームダウンしたいときは、スタッフさんに相談しましょう。
水洗(すすぎ)
カットした髪を流すために、シャワーですすぎます。
このとき、いつものシャンプーはしません。
シャンプーする場合は、ごくごく軽く洗います。
理由は、パーマが定着するまでに時間がかかるからです。
こちらの記事「パーマの後のお風呂はOK?気を付けるポイントについて」に詳しく記載されています。
シェービング・ドライ&セット
いつも通りのシェービング、そしてドライヤーで乾かしてセットします。
パーマ当日の注意
パーマをかけた当日、就寝前にお風呂に入りますが、髪が濡れたら必ず乾かしてください。
理由はこちらの記事「パーマ後のお風呂はOK?気を付けるポイントについて」の『当日のお風呂で髪が濡れた場合』に詳しく記載されています。
パーマをかけた日のお風呂でシャワーを浴びている際には髪が濡れてしまいます。
多少濡れる程度で髪が真っ直ぐになってしまうわけではありませんが濡れたままにするとパーマがおかしなウエーブになる可能性もあるので生乾きで放置しないこと!
髪が濡れたらドライヤーで下から風を送るように持ち上げて乾かしておきましょう。
ドライヤーはこの手順でパーマ後の数週間は髪をねじったり無理にブラシで巻いたりすることはせずふんわりと乾かしておくとパーマがより長持ちします!
パーマ後のお風呂はOK?気をつけるポイントについて
濡れたまま・生乾きのまま放置すると、髪に変なクセが付きやすくなります。
せっかくキレイなウェーブがついたのに、ダラーンと伸びてしまったり、グニャッと変なクセがついて固定されてしまいます。
キレイなウェーブを維持するためには、髪が濡れたらしっかり乾かしましょう。
ロットを巻くパーマ
よく見る一般的なパーマです。
- アルファベットのCの形をしたカールをつくるパーマ
- アルファベットのSの形をしたカールをつくるパーマ
髪を流したい方向によって「平巻き」と「縦巻き」を使い分けます。
こちらの美容室さんのブログにCカールとSカールの詳細がとてもわかりやすく記載されています。
LIPPS大宮店さん
下の画像は「平巻き」です。
ロットの太さによってカールの大きさが変わります。
元々の髪の長さにどのくらいのカールを要するのか、それによってロットの大きさが決まります。
ロットを巻く方向によって髪の流れ方が変わります。
どのような仕上がりにしたいのか、スタッフさんと相談してください。
スパイラルパーマ
ロットに毛束を螺旋状に巻き付けた状態でかけるパーマです。
ねじりを加えないので凹凸のあるウェーブができます。
ピンパーマ
毛束を指に巻き付けてとぐろを巻くように丸めてピンで止めます。
毛束にねじりを加えないので、ゆるいウェーブができ、クセ毛風のパーマ。
ツイストパーマ
「ツイスト = ねじる」 髪をねじってからさらに逆向きにひねります。
ねじりを加えるのでピンパーマよりもネジネジが強く出ます。
ツイストスパイラルパーマ
ツイスト+スパイラルを組み合わせたパーマです。
ねじり と らせん の組み合わせなので、複雑な動きが出ます。
こちらの美容室さんのブログ、とてもわかりやすいです。
美容室Ashさん
スパイラル、ツイストスパイラルについて詳しく記載されています。
ストレートパーマ
アイロンを使用せずにストレートにするパーマのこと。
- すでにパーマのかかっている髪をストレートに戻す
- 地毛のクセ毛をストレートにする
地毛のクセが強い場合はクセに負けてしまいストレートにならないことがあります。
アイロンを使わないので、薬品をつけてコームで伸ばします。
アイロンを使って熱を入れる施術は「縮毛矯正」といいます。
縮毛矯正については別の記事で。
ストレートパーマ・縮毛矯正についてホットペッパービューティーに詳しく記載されています。
パーマをセットする
コールドパーマは、髪が濡れた状態で施術するので、髪に水分があるとウェーブが出ます。
水分を多く含む整髪料を使用すると、ウェーブがハッキリと出ます。
オススメは泡状のムース、水分量が多いのに軽いので使いやすいです。
よく振ったムースを逆さにして手のひらにゴルフボール~ソフトテニスボールくらいの泡をシュワッと出します。
ウェーブをしっかり出すためには、頭の各パーツごとに上記のサイズを使うので、かなりの量のムースを使用します。
泡をつぶさないように気を付けながら、髪をもみこむようにムースをつけてセットしましょう。
パーマ用のムース、もしくはワックスムースがオススメです。
まとめ
熱を使用しないパーマ:コールドパーマについて書きました。
ツイスト・スパイラルなど、いろんなパーマがあり、どれがいいのか迷ってしまいますね。
どういった動きを髪につけたいのか、それによってパーマを選びましょう。
床屋さんでは、できるパーマが限られています。
いろんなパーマを用意していても需要がなければ活躍しないので、需要のあるパーマしか施術しない場合が多いです。
美容室系列の床屋さんではいろんなパーマができるかもしれませんので、確認してください。
キレイなウェーブを維持するためには、髪が濡れたらしっかりを乾かすこと。
濡れたまま・生乾きのまま放置すると、ウェーブがダラーンと伸びたり、変なクセがついて固定されてしまいます。
整髪料を使うとウェーブがハッキリと出るのでセットしやすいです。
どんな整髪料がいいのかスタッフさんに聞いてみましょう。
私のオススメはワックスムースです。
参考になれば嬉しいです。
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