カットの頼み方のヒント⑥

カットの頼み方のコツ

芸能人、スポーツ選手、アーティスト、俳優など、いろんな著名人がいます。

みなさんオシャレな髪形をしていたり、個性的な髪形をしていたり、多種多様です。

憧れの人と同じ髪型にしたい、あのスポーツ選手の髪型が個性的でやってみたい、考えていると楽しいですね。

しかし「できる髪型」と「できない髪型」があります。

その違いは何なのか、解説します。

「できる髪型」と「できない髪型」の相違点

やりたいけどできない髪型があります。

髪の長さが足りなくてできない、とは違います。

いくつかポイントがあり、それらの違いによって「できない」を作り上げます。

  • 髪質
  • 人種によって髪の質感が違う
  • 頭の形
  • つむじの位置
  • 髪の分け目
  • 髪の生えている方向
  • 髪の毛の量

それぞれ詳しく説明します。

髪質の違い

ヘアカタログやSNSなどのカットモデルには、共通点があります。

俗にいうイケメン、柔らかい髪質、適度な毛量、オシャレな服装、カラー・パーマができる、など。

中でも「柔らかい毛質」は重要です。

柔らかい毛質は、ふんわりとした髪型を作るのに適しています。

理・美容師さんが扱いやすい毛質です。

ご自分の髪を触って、どんな髪質なのかをチェックしてみましょう。

人種による髪質の違い

日本人はタワシのような毛質です。

  • 硬くてしっかりした毛質
  • 剛毛
  • 直毛
  • 直毛(まっすぐ)
  • 立ちっぱなしで寝ない髪

外国人さんの髪型、特に欧米人の髪質は柔らかいので、アジア人の毛質では再現しにくいです。

欧米人の髪質は柔らかすぎるので、日本人のようにツンツンとは立ちません。

頭の形

頭蓋骨の形が違うので、欧米人と同じような髪形は難しいです。

耳の上から天頂部(トップ)までの距離が短いのが、日本人です。

欧米人の短い刈り上げやフェードカットは、日本人の頭蓋骨には難しいです。

フェードカット - Google 検索

刈り上げのグラデーションが、うまく表現できないことがあります。

つむじの位置

髪の流れを決める重要なポジション、つむじです。

  • 頭のどこにあるか
  • 左右どちらに髪の毛が流れているか
  • つむじが何個あるか

つむじの位置、つむじによる髪の流れを変えることはできません。

つむじが複数ある場合は要注意です。

つむじが持つ髪の流れ同士がぶつかって、ツンツンと立つことがあります。

つむじを考慮して、スタッフさんと相談してください。

髪の分け目

つむじと違って、髪の分け目は変えられます。

つむじの流れに沿って分け目を作ると、髪が寝やすくなるのでボリュームダウンします。

つむじの流れに逆らう分け目にすると、髪が立ちやすくなるのでボリュームアップします。

自然な分け目とは違って、意図的に分け目を変えられるので、髪型の印象も変わります。

その日の気分で分け目を変えるのもよいでしょう。

髪の生えている方向

髪の毛の生えている方向は、一定ではありません。

各パーツによって生えている方向は違います。

  • 耳の生え際は前に向かって生えている
  • えりあしは上を向いて生えている
  • 前髪は右に向かって生えている、など

えりあしの真ん中に集まって「しっぽ」みたいに生えている人もいます。

えりあし しっぽ】で検索すると画像が出ます。

髪の生えている方向によって、2つ選択肢があります。

えりあし しっぽ  - Google 検索
  • 髪を長くして重さでクセを出さない
  • 短くしてクセを消す

どちらかになります。


えりあしが上向き(逆さ)に生えている人もいます。

えりあし 逆毛さかげ】で検索すると画像が出てきます。

襟足 逆毛 - Google 検索

こちらも上記と似たような対処法になります

  • 髪を長くして重さでクセを出さない短くしてクセを消す
  • 短くしてクセを消す
  • 逆毛の部分を刈り上げて上の髪をかぶせる(ツーブロック)

髪の毛の量

髪の量も重要です。

  • 少ないとボリュームが出ない
  • 多すぎるとボワボワになって爆発したようになる

髪の量を減らすカットを【梳くす 】といいます。

英語ではセニング(Thinning)、間引く、細くするなどの意味があります。

例えば、100本の髪を50%減らす、30%減らす、15%減らす、など。

減らしたい量は、使用するきバサミ(セニングシザー)によって変わります。

理・美容師さんは、きバサミを何本か所持しています。

どのくらいの割合を減らすのか、ける割合(パーセンテージ %)の異なるきバサミを使用します。

きバサミの刃の形状も独特なので、複雑な切り口になり、毛先がバラついて自然な仕上がりになります。

「量を減らす=く」 短く切ることで量を減らしています。

髪のどの位置からくのかによって、ボリュームも変わります。

根元あたりからくと、髪の量はガッツリ減ります。

中間~毛先あたりをくと、さほど髪の量は減りません。

ここでひとつ注意点。

根元あたりからくと髪の量は減りますが、逆にフワッと膨らみやすくなります。

短い髪が手に刺さることがあるように、短いとチクチクして立ちます。

短くなって立った髪が、長い髪を押しのけてフワッと膨らみます。

根元を少しくことで、逆にボリュームを出すという方法もあります。

どのくらいくのかはセットの仕方や仕上がりによって変わるので、スタッフさんに相談してください。

まとめ

「できる髪型」と「できない髪型」について書きました。

つむじの位置や髪質など、自分では変えられないポイントは悩んでも仕方ありません。

その現実を受け入れた上でどうすればいいか、スタッフさんに相談してください。

参考になれば嬉しいです。

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